J.YOSHIDA CLINIC

No.16FGFの効果、安全性について
人工FGFの危険性とは?

こんにちは。
J.YOSHIDA CLINICの吉田です。

  • 前回は、細胞が何らかの問題に直面すると、
  • 1)細胞が自ら判断して成長因子を合成・分泌し、
  • 2)それが他の細胞達の行動を決め、
  • 3)行動して得られた結果を見て、次のステージ(新たな1)の状態)へと進む
  • といったことを繰り返していきます、という話でした。

つまり、問題が起きている部位の細胞同士がネットワークを形成して、全員で冷静に情報分析しながら問題解決にあたる、といったことが日々身体の中で行われています。

では話をFGF(合成薬剤のほう)に戻しましょう。

人間(医師)が肌の外から注入する人工FGFは、細胞にとってみれば全く必然性のない、突然ばらまかれたプロパガンダ(特定の思想や行動へ誘導する意図を持った宣伝行為)メールです。何の前触れもなく「さあどんどん増えよう!」と書かれた差出人不明のメールがそこらじゅうに大量に届きます。しかも本物そっくりの偽造メールですので細胞達はコロッと騙され、書かれた指示通りに一斉に同じ行動を開始します。

こうして細胞は周囲の実情と関係なく闇雲に増えるわけですが、この時点でネットワークや自立性を失っていることが、FGF注入によって引き起こされるトラブルの最大の原因です。

この細胞達、ひとしきり増えた後に今度はコラーゲンを作るようになります。このとき、細胞が必要以上に増え過ぎていれば彼らが作るコラーゲンも供給過多となります。皆さんは傷跡のいわゆる「ケロイド」が大量のコラーゲンでできていることをご存知でしょうか。これと同じものが肌の中にできるわけです。それが「異常なふくらみ」や「しこり」として現れます。細胞が増える・コラーゲンを作るといっても、細胞の状態によっては肌にハリをもたらすどころか、でこぼこのしこりが生じる危険性だってあるのです。そして生じたしこりを安全かつ有効に治療する方法はありません。

単純に「コラーゲンが増えるから!」という思いつきでFGFを入れてみる、あえてこう表現しますが、これは人間の浅知恵だと思います。bFGFを含め、その他の成長因子にもまだわかっていない働きや仕組みがたくさんあります。そのわかっていない物質の模造品を使って、しかもたった一種類で細胞そして肌をコントロールしようというのは、現時点では到底無茶な話です。細胞をコントロールできていないから「しこり」という問題が起きているのです。

人工FGFの危険性とは、細胞の自律性を奪い、彼らのネットワークを乱すことにあるといえます。

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